1998 年 20 巻 3 号 p. 184-192
機械の制御装置に使用されるプロセッサで起こる故障や処理エラーが, 機械の誤動作に至る危険性が指摘されている。そこで, プロセッサの運用中にエラーが起こっても出来る限り運用を続けるような高稼働性を目的とするのではなく, 起こり得る全てのエラーを確実に検出してプロセッサの運用を安全に停止する目的で符号化プロセッサが導入される。ここでは, 符号化の原理を適用したエラー検出符号とエラーを照合により検出するプロセッサシステムの基本構成を説明し, 情報の冗長性に基づいたこの符号化手法のエラー検出能力を評価する。