日本信頼性学会誌 信頼性
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保全を受ける高信頼性システムの信頼度の指数分布近似による簡便評価法(I)
阿部 俊一
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1998 年 20 巻 3 号 p. 214-219

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抄録

前稿(文献[2、3])では、保全を受けないシステムの信頼度、または、保全を受けるシステムのアベイラビリティ、の構造関数を用いた近似的簡便評価法について述べた。その続編として、今度は上記の新しい標題のもとに数回に分けて、保全を受ける高信頼性システムの信頼度に対する、指数分布近似を用いた簡便評価法について解説したい。この場合、評価対象システムは一般の単調構造(コヒーレント)システムで、保全はシステムの各構成ユニットの故障修復を通して行われるものとする。また、各ユニットの平均寿命は十分大きいとするが、寿命分布と修復分布については、指数分布の仮定を置かず、もっと緩い条件の下で解析する。この評価法の適用に当たっては、まず、対象システムが直列システムか冗長システムかを区別する必要があるので、下の第2節では、一般のシステムを概念的に直列サブシステムと冗長サブシステムに分割し、それらの直列結合として全体システムを記述し、その信頼度を表現する。第3節では直列システムの信頼度、第4節以降では冗長システムの信頼度、の指数分布近似について述べる。[第4節以降については次稿(II)以下を参照]

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© 1998 日本信頼性学会
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