日本信頼性学会誌 信頼性
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環境マネジメントシステム
吉田 敬史
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2001 年 23 巻 8 号 p. 829-836

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抄録
環境マネジメントシステムとは, 組織の活動, 製品およびサービスの環境面での改善が継続的に進められるような「仕組み」(システム)であり, それについて国際規格ISO 14001が制定されている.日本企業は世界の先頭をきって環境マネジメントシステムを導入し, その認証取得件数は世界一である.認証取得企業は製造業に留まらず, サービス業や学校, 病院, さらには地方自治体など, 品質システムをはるかに超える社会的広がりを持ってきている.環境マネジメントの対象も当初は生産プロセスでの環境負荷低減が主であったが, 最近では製品やサービスの環境負荷低減へと焦点を移しつつある.環境負荷の低い製品やサービスを優先的に購入するグリーン調達の広がりによって, 品質要求や顧客満足といった観点からも環境が重視されてゆくと, 品質システムとの融合が実質的に進展してゆく可能性もある.環境マネジメントシステムは単なる改善ツールではなく, 持続可能な社会に移行するための戦略ツールでなければならない.そのためにはシステムとともに, システムを動かす人々に高い意識とビジョンが必要である.
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© 2001 日本信頼性学会
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