ワイブル分布の位置パラメータγの有無に依存しない形状パラメータmの推定を行う方法を提案する.ワイブル分布の推定問題は,位置パラメータの存在で大きく異なってくる.一般には困難とされている3パラメータワイブル分布の推定において,位置パラメータと独立に形状パラメータを推定できる方法は非常に有用である.数値実験で,γが存在するかどうか判断しにくい(γが0に近い)ワイブル乱数に対し,我々の提案法と2パラメータのワイブル分布をあてはめた場合の最尤法の比較を行う.そして,提案推定量の性質の良さを示す.また,実データの解析例で,その適用における簡便さも示す.