日本信頼性学会誌 信頼性
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LN光変調器を用いた送受分離光伝送システム : 安定なSFN実現のための新技術(地上波テレビのディジタル化の動向と課題)
鳥羽 良和生岩 量久
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2009 年 31 巻 5 号 p. 315-322

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抄録
パッシブ駆動可能なMZ(Mach-Zehnder)型LN(LiNO_3)光変調器を用いた送受分離光伝送システムは,受信点に電源供給無しにRF信号を直接光信号に変換し,光ファイバで伝送するシステムであり,送受信間を電気的に完全分離でき雷害対策として大きな効果をもつ.2003年12月から本放送が始まった地上ディジタル放送では周波数有効利用のため,SFN(Single Frequency Network)方式が多く採用されている.放送波中継でSFNを行う場合,大きな課題の一つが自局の回り込み対策であり,その干渉対策としても光ファイバの低伝送損失,広帯域性の特徴をいかす本システムは有効である.本稿では,パッシブ駆動(無バイアス)可能なLN光変調器を用いた送受分離光伝送システムの高感度,広帯域化方法および雷害に対する有効性について述べる.さらに,代表的な地上ディジタルTV放送サービスネットワークへの本光伝送システムの適用例について信頼性システムの構築の視点から説明する.
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© 2009 日本信頼性学会
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