2010 年 32 巻 4 号 p. 237-243
FMEAは我が国において最も広く用いられてきた信頼性の技法である.我が国のFMEAは防衛・航空宇宙産業から始まり,家電・自動車産業に定着し,現在では医療・サービスへ拡大し使用されている.根源は米軍仕様書にあるが,最新情報では,国際規格IEC60812が制定され,JIS C5750-4-3として発行される運びになった.我が国ではFMEAは独自の発達を遂げており,国際規格適用にあたっては注意すべき事項かおる.本稿ではFMEAの沿革と留意点を述べるとともに,JIS規格の附属書JAとして追加される三要素FMEAの概要を紹介する.