日本信頼性学会誌 信頼性
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様々なネットワークシステムの高信頼化を実現するためのオペレーションズ・リサーチの役割(<特集>通信ネットワークと社会)
請川 克之大江 悠介斉藤 努
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2011 年 33 巻 5 号 p. 266-271

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抄録
社会生活を支える様々なネットワークを高信頼化かつ高効率化するために,問題解決学であるオペレーションズ・リサーチ(OR)が果たす役割を,3つの事例により紹介する.ORを用いて現実の問題に対してどのようなアプローチにより解決を試みるかを概説し,情報通信ネットワーク,電力ネットワーク,物流ネットワークに関する事例を紹介する.情報通信ネットワークの例として,衛星通信においてデータ送信時に利用する周波数を適切に割り当てる課題をスケジューリング問題として解決した事例を紹介する.電力ネットワークについては,電力システムの供給信頼性を向上させる施策の検討事例を紹介.物流ネットワークについては,災害時における緊急物資の配送計画を立てる際に,平時とは異なり,道路ネットワークの遮断を考慮し,配送費が増加してでも短時間で配送可能となるような最適物資配送計画の事例を紹介する.これらの事例により,社会システムにおける様々なネットワークに関連した問題と,ORの適用によってそれらを解決する方法について説明する.
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© 2011 日本信頼性学会
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