2018 年 40 巻 6 号 p. 368-375
近年,高経年の電気設備の割合が増加している.メンテナンスコストの平準化などの目的で設備を延命化して使用される事例が散見されている.電気設備の劣化は設置環境の影響を受ける.設備設置環境を測定・把握し,メンテナンスに活用することは極めて有意義である.当社(日新電機)は,塩分付着量や振動頻度の測定機能を含めた環境計測機器である複合環境センサを開発し,得られた環境データに基づく設備メンテナンスへの活用を開始している.本論文では,設備設置環境が機器劣化に及ぼす影響,当社製品の特長と活用事例について紹介する.