抄録
公共交通システムが高齢者や車椅子の利用者にとって使いやすいシステムであるためには車両の乗降口と待ち位置を一致させる定位置停止制御が重要である.定位置停止制御には正確な自己位置推定が必要であるが,現在のマーカーを用いた方式は高価であるという課題があった.著者らは画像処理による地上目標物との相対距離情報を用いて自己位置を推定し定位置停止制御を行う方法を提案した.本論文では提案手法について 10 分の 1 スケールの画像処理基礎実験とシミュレーションによる定位置停止制御の評価による実現性検討を行い,提案手法が定位置停止制御に要求される停止位置精度 1m 以内を満たす見込みを得た.