構造疲れと転がり疲れおよび静的強さのばらつきには,最小強さ (γ) を導入した一般ワイブル分布 (GWD) を適用できる. (γ) の導入は形状指数 (m) を固定値にできるうえ,確率密度関数f(x) を (γ) だけ移動することができ,尺度係数 (η) は定格寿命 (x10-γ) の従属変数になる.最近, (γ) は製鋼法や転動体と軌道間の接触状況等に敏感に反応することが判明した.γ=0にするとmは変数になり,結果としてf(x) と (η) に含む寸法効果等にも影響を及ぼす.mは,動的強度1<m<3.26および静的強度m=3.26に標準化,各種寿命分布に適用できる.構造疲れや転がり疲れの寿命式,P-S-N曲線とP-F-L曲線,疲れ限度の判別法,静的強さ等に関し,未発表データを含め,チュートリアルとして議論した.