抄録
微細化が進んだMOSデバイスで顕在化しているランダム・テレグラフ・ノイズ(RTN)に関して、二つの閾値電圧V_<th>の制御手法(1)チャネルドーズによるV_<th>制御、(2)HfSiOxによる仕事関数制御を比較し、V_<th>制御手法の差がRTNに与える影響を明らかにした。Hfによる仕事関数制御はRTN特性に大きな影響を与えない一方で、チャネルドーズはpMOSFETにおけるV_<th>振幅を増加させる。V_<th>揺らぎの統一モデルに基づく解析から、この現象が界面近傍のトラップ密度の増加によるものであることを明らかにした。