保育学研究
Online ISSN : 2424-1679
Print ISSN : 1340-9808
ISSN-L : 1340-9808
原著<論文>
保育カンファレンスにおける談話スタイルとその規定要因
中坪 史典秋田 喜代美増田 時枝箕輪 潤子安見 克夫
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 50 巻 1 号 p. 29-40

詳細
抄録
本研究の目的は,保育カンファレンスにおける保育者の談話スタイルと,その規定要因について検討することである。本研究では,4つの幼稚園における22人の保育者を対象に,保育ビデオの場面について話し合ってもらい,談話の内容を分析した。研究の結果,保育者の2つの談話スタイルとその規定要因として,以下が見出された。(1)同僚のことばの相互共有が高いスタイル。このスタイルは,(a)「〜ね」という終助詞,(b)相槌の役割,(c)相手の発言を自分のことばで置き換える行為に規定されていた。(2)同僚のことばの相互共有が低いスタイル。このスタイルは,(a)状況分析,(b)批判的思考,(c)発言者の順序性に関する秩序に規定されていた。
著者関連情報
© 2012 一般社団法人 日本保育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top