保育学研究
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原著<論文>
子どもの土遊びを広げる物的環境としての土素材の工学的研究
竹井 史
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2012 年 50 巻 3 号 p. 242-251

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抄録

幼児にとっての土遊びは人間形成においてとりわけ重要な活動の一つである。本研究は,レーザー分析,走査型電子顕微鏡(SEM)による工学的な手法を中心として,園庭の土環境における客観的資料を得ることで環境改善の方策を得ることを目的とした。本研究を通じ,明らかになったのは,子どもの遊びが活性化される土環境には,粘土及びシルト(微砂)成分が含まれていることである。さらに,園庭の土環境が均質化されつつある現代の園庭には粘土,シルトの含まれた土環境の設置が望まれるが,その土環境は,河川プラントから排出される粘土質土の利用によって改善される可能性が示された。

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© 2012 一般社団法人 日本保育学会
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