園庭での自然材の遊びにおいて,幼児の表現行為を可能にしている道具や場について整理した。特に,自然材と道具との関係性に着目し,そこから生まれる表現行為について考察を加えた。道具を使うことが多かった水・砂や土・雪や氷の遊びでは,自然材と道具の特性が幼児の表現行為を規定する場合があることを確認した。水の遊びでは「流す」「溜める」「つなげる」,砂や土の遊びでは「入れる」「溜める」「混ぜる」,雪や氷の遊びでは「入れる」「押し固める」「載せる」という表現行為が多く見られ,それぞれの遊びに必要な道具の傾向性をとらえて環境を構成する必要があることを述べた。