抄録
本稿は,保育者と保護者との関係性に,経験年数の長い保育者と短い保育者ではどのような相違が生じるかを,保育者の語りから分析することを目的とした。対象は私立幼稚園の保育者14名,M-GTAを用いてデータを分析し,勤続年数8年未満と8年以上の2群に分け,保護者の捉え方の違いを比較検討した。結果,保育者の経験年数の増加に伴い保護者に対する語りの内容には違いが表れ,保育者の経験年数に応じて保護者の捉え方に変化があることが明らかとなった。今回の分析には園外の経験として,保育者自身の子育て経験による影響も含まれていたこと,関係性構築には保護者からのアプローチも関係していることから,今後の更なる検討の必要性を提案した。