抄録
本研究は,家庭での絵本の読み聞かせを支援することを目的としている。この支援プログラムでは,1~5歳児クラスの幼児に,週に1冊ずつ計4冊の絵本の貸出を行い,親には,絵本を貸出する前,貸出中,貸出後に,それぞれアンケート調査を実施した。その結果,貸出を行う以前の,絵本の読み聞かせの頻度が,貸出中の読み聞かせの状況や,幼児の絵本への反応に影響していることが示された。そして,貸出後のアンケート結果からは,本プログラムが,親子の関わりや絵本への関心を増加させたことが明らかとなった。また,年齢によって,幼児の絵本への反応のしかたは異なっていることも示された。