環境経済・政策研究
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法制度によって規定されたリサイクルの数量調整の分析――容器包装リサイクル法を例に――
細田 衛士一ノ瀬 大輔
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2008 年 1 巻 2 号 p. 1-13

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抄録

使用済み製品・部品・素材のリサイクルには,法制度の支えがなくても市場メカニズムのもとで円滑に機能するリサイクルと,法制度の支えがあって初めて機能するリサイクルの2つがある.本論文は後者のリサイクルに注目し,法で決められた制度のもとでリサイクルされるものの量がどのようなメカニズムで変動するか離散的動学モデルを用いて分析する.伸縮的な価格が数量の調整を行う市場リサイクルと異なり,法制度によって支えられたリサイクルにおいては,リサイクルされるものの量が変動を続け,安定化しない場合があることを示す.本モデルの想定するリサイクル制度は,容器包装リサイクル法であるが,必ずしも本モデルは容器包装リサイクル法の調整メカニズムのすべてを厳密に反映することを意図して構築されていない.その一部を取り出して抽象化し,動学的な数量調整の側面を分析し,安定性の条件や安定化のための裁量政策を示す.

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© 2008 環境経済・政策学会
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