2017 年 10 巻 2 号 p. 32-44
「持続可能な発展の理論」のセッションにおいて,持続可能性の理論がどのように実務に反映されているのかについて「まちづくり」を中心テーマとして報告を行った.本稿では,このセッションの報告内容を基礎として持続可能なまちづくりを構築するためのツールの1つである環境マネジメントシステムをとりあげて,検討を行いたい.まず,国際的な動向として環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001の改訂を概観したのちに,持続可能なまちづくりと地方自治の本旨との関連性をふまえ,地域社会の構成員である自治体,事業者,市民の各側面から環境マネジメントシステムの運用についての検討を行う.以上より,今後の研究展開について議論する.