環境経済・政策研究
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研究展望
脱炭素社会実現に向けたカーボンプライシング研究の方向性
小嶋 公史淺川 賢司
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2019 年 12 巻 2 号 p. 1-8

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抄録

パリ協定およびIPCC1.5度特別報告書により,温室効果ガス正味排出量をゼロにする脱炭素化の必要性が広く認識されるようになり,脱炭素社会実現に向けて社会経済システムの抜本的転換が必要であるという認識が高まっている.脱炭素化を実現する有力な手段の1つとしてカーボンプライシングが注目されているが,システムの抜本的転換に対するカーボンプライシングの役割を正面から取り上げた研究は極めて限定的である.本稿は,脱炭素化に向けたシステム転換を実現するうえでのカーボンプライシングの役割,およびシステム転換によるカーボンプライシングへの影響の反映,という観点から,今後の研究の方向性について論じる.

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© 2019 環境経済・政策学会
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