抄録
本稿では,ソフトウェア開発PBLにおける要求仕様書(SRS)レビューの遅延と品質ばらつきを解消するために,教育理論に基づくAIインスペクションシステムの設計と実践システムの設計,実践を報告する.まずISO/IEC/IEEE~29148を土台にしたCRAFTNルーブリック評価指標とプロンプトを整備した.続いてGitHub Actionsと独自Webダッシュボードを組み合わせた実践システムを構築し,AIレビュー参照有無を切り替えながらレビュアーの活動量・評価軸分布・アンケート結果を取得した.AIは検証容易性や非機能要件に強みを示す一方,妥当性や完全性は人手レビューが補完する必要があること,AIレビュー提示後はレビュー効率や視点の多様化に一定の効果があるものの,過信すると読み込みの深さが下がる危険があることが明らかになった.