2012 年 11 巻 1 号 p. 1-4
2011年10月時点における、タイの2004年津波後の復興状況を調査した。復興住宅の中には、その不平等感があることが確認できた。タイにおける復興住宅選定では、政府が決定している。政府主体のその選定が、5、6年経過した時点での住民の満足度を左右しているようである。また、タイにおける復興住宅建設には、各国政府やNGOによる支援が多く行われた。しかしながら、建設後の管理はほとんどなされておらず、竣工時の質の良し悪しが、その後の住環境に影響を与えていた。さらに復興過程の中で設置された津波避難のための各種サインも痛みが激しくなっており、その維持管理の重要性も確認できた。