2013 年 11 巻 4 号 p. 134-137
2004年12月26日に発生したインド洋津波の被災地であるスリランカでは、住宅復興目的で「エコビレッジ」が建設された。8つの異なる被災地から55世帯が住宅移転を実施している。環境に優しい生活を送るのが目的としてあり、①ごみ分別、②生ごみのコンポスト化、③太陽光発電や雨水利用といった自然資源の活用、④環境に配慮した住宅設計、⑤NGOによる環境活動といった項目が実施されている。本事例では、「エコビレッジ」という環境がテーマとして付加された新しい住宅移転に着目し、2006年と2010年時における移転者たちの生活変化について質問紙調査及び聞き取り調査を実施した結果と、そこから考察される今回の移転方法の課題を示す。