本稿ではまず、著者らが行なった街歩きイベント「100人でつくる京都地図 第1回 三条・四条編」を紹介する。このイベントは、多くの人に街を歩いて感じたことをスマートフォンを用いて位置情報つきで発信してもらい、その情報を収集して「街の感じ方」の立体地図を作成するものである。地図はインタラクティブに検索可能であり、特定の単語がどこで発信されたかなどを知ることができる。次にこの地図の応用可能性について述べる。つまり名所案内だけではない新しい観光地図のデザインや、街歩きイベント・ワークショップの汎用的手法としての確立、災害時などの情報共有ツールの開発などへの応用が考えられる。