2014 年 13 巻 3 号 p. 117-120
横浜山手は、特徴的な歴史資産を有する地域である。しかし多くの歴史的建造物が近年20年の間に失われている。一方、行政を中心とたまちづくりが1970年代に始まり、様々な方策が策定されてきたが、近年はその運営主体を地域住民が担うようになった。この調査は、この地域における歴史とまちづくり方策が地域住民にどれだけ理解されているかを明らかにするために行った。その結果、地域住民は、歴史や地域まちづくり方策を充分に認識しておらず、ギャップがあることが明らかになった。今後は、地域住民の歴史とまちづくりへの理解を高め、行政や有識者を取り込んだまちづくりの主体づくりをすすめるなど、地域の情報と関わる主体が交わるまちづくりプラットフォームをつくるべきである。