都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
郊外住宅団地の居住実態と子ども世代の居住動向に関する研究
福島市蓬莱団地を事例として
小室 和也川﨑 興太今西 一男
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2015 年 14 巻 1 号 p. 21-26

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抄録

高度経済成長期、住宅不足に対応するため、多くの住宅が郊外部に建設された。このような地域では、居住者の高齢化、地域コミュニティの崩壊、空き地・空き家の増加など様々な問題が生じている。本研究では、福島市蓬莱団地を事例に、世帯主と子ども世代双方を対象としたアンケート調査に基づき、居住状況や生活環境の評価を分析することで、郊外住宅団地の持続可能性を検討する。主要な結論は以下の通り。(1)居住実態や居住意向からは、今後も人口減少が進行することが予想される。(2)それでも、子ども世代の約40%が住宅継承について積極的な考えを持っていることに加え、子ども世代の約55%は住宅継承について、まだ決めていない。(3)蓬莱団地の持続可能性を高めるためには、魅力的な生活環境整備、例えば、買い物環境や公共交通環境の改善が必要である。

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© (c) 日本都市計画学会
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