都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
豊川市において旧軍用地の転用が市街地形成に与えた影響
田中 佑樹今村 洋一
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2015 年 14 巻 1 号 p. 63-66

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抄録

本研究は、豊川市を対象として、海軍工廠をはじめとする旧軍用地が、何に転用され、戦後の市街地形成にどのような影響を与えたのかを明らかにすることを目的としたものであり、以下の点が指摘できる。豊川土地区画整理事業において、旧軍用地の利用は、公共用地の確保という点から、減歩率を低下させる効果があったと考えられる。1975年の用途をみると、海軍工廠の跡地には工場誘致をおこない、巨大な工業地を再形成し、その南側に隣接する付帯施設群の跡地には、市の主要施設を集てめシビックコアを創出している。もともと、海軍工廠を中心とした職住近接の都市構造であったが、戦後もそれら旧軍用地を転用して市街地形成が図られたことで、職住近接という性質が引き継がれた。

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