近年、地方都市の中心市街地の衰退が問題視されている一方で、都市中心部にある鉄道駅に、駅ビルや駅ナカと呼ばれる新しい商業施設ができる事例が見られる。本稿は、2015年4月に駅ビルが開業し、中心市街地において様々な連携事業が行われている大分市を事例に、商店街と駅ビルを中心にまちづくり主体の連携の実態について明らかにすることを目的とした。連携の実態として、イベントの企画・実施を大分都心まちづくり委員会企画委員会が中心となって協働して取り組んでいることがわかった。連携構築の要因として、中心商店街と駅ビルの近接性、まちづくり組織の存在、まちづくり関係者の意識の持ち方、駅ビルと中心商店街の補完的関係性が指摘された。