2018 年 17 巻 1 号 p. 91-94
本稿では,大規模な木造建物の再生事例として,NPO法人八女空き家再生スイッチにより様々な取り組みが進められ,現在では「まちの公園のような場所へ」というコンセプトのもとで運営が行われるようになった旧八女郡役所について,改修工事の過程を中心に開設までの取り組みを報告した。なお,ここでの改修工事は,伝建事業による支援を受けず進められた。そして,八女福島地区で希少な大規模な木造建物を残すことができたことは,特に,市民の動きを行政が支援する形で残すことができたことは,地域にとって意義のあることであると考えた。