中心市街地は、その都市を代表する「まちの顔」であり、商業・業務・居住などの機能が集積している。しかし中心市街地内に位置する商業地区では十分に顧客や住民ニーズを満たすことが出来ず、商業地区そのものの衰退が著しい。街の顔でもあった大型商業施設は、周辺店舗との競合に立たれ敗者は当たり前のように撤退していく環境に直面している。そこで、本研究は、「撤退前後における公共空間において、人の分布やその属性、停留・滞留行動等の変容実態を把握することで中心市街地の賑わい(来街者の集合分布)の変容を明らかにし、中心市街地での公共空間の使われ方を明らかにすること」を目的とし、大型商業施設撤退後における中心市街地への賑わい創出への検討を行ったものである。