近年多くの自治体が都市構造の向上のため立地適正化計画を策定している。しかし立地適正化計画においては拠点を利用する市民の空間的分布が考慮されておらず、このことが不適切な施策に繋がる恐れがある。そこで本研究では千葉市のGPSデータ分析によって拠点利用者の空間的分布を可視化し、人の流れや拠点の立地にどのような特徴があるか明らかにした。分析の結果、各拠点の後背地や利用しにくい地域をボトムアップ式に可視化することが可能であり、それらの地域は拠点までの距離のみで決定されるわけではないということが明らかになった。また拠点利用者の空間的分布から様々な都市構造の拠点利用者数を算出可能であり、拠点利用者の総数の観点から都市構造を比較し提案可能であることが明らかになった。