2020 年 19 巻 2 号 p. 119-124
近年,主に地⽅にて地域づくりに地域の外から貢献する「関係⼈⼝」という概念が注⽬を集めている.地⽅の衰退が進⾏する今⽇において,本概念は重要な役割を担うと⾔えるが,⼈⼝の⼀極集中が続く我が国において,地⽅へと赴き活動を⾏う者が果たしてどの程度いるのか,またどのような活動を実施しているのかといった実態は明らかになっていない.本研究では,⼤都市圏発の訪問型関係⼈⼝に着⽬し,⽬的地構成について⼤都市圏からの距離と⼈⼝規模に基づく都市類型を⽤いた実態把握を⾏った.その結果,1)⼤都市圏発の訪問型関係⼈⼝における⽬的地の偏在,2)⽬的地によって活動および活動者の性質に差異が⽣じることが明らかとなった.