2003 年 2 巻 1 号 p. 45-49
犯罪不安喚起空間(一般の人が犯罪に遭うかもしれないと感じる空間)と犯罪発生空間(犯罪者の目から見た犯行しやすい空間)の関係を,アンケート調査と,実際の犯罪発生場所把握によって考察するものである.安全で安心な都市空間を構築する為には,これらの空間の関係を解明し,各々の空間特性に応じた,犯罪抑止・不安感軽減策を導くことが大切である.本研究ではその基礎研究として,アンケート調査によって導き出された犯罪不安喚起空間と,代表的な路上犯罪である,ひったくりの発生空間を地図上にプロットし,2つの空間を比較し考察することを目的とする.