2021 年 20 巻 1 号 p. 101-106
本研究では、交通(軌道系公共交通)と周辺土地利用との関係性について分析を行った。対象は、京王線(本線、相模原線)である。調布駅地下化工事期間を挟む期間を対象に、連担する16駅の利用者数、周辺人口、道路ネットワークのアクセス性評価、可住地面積データを用いて、駅ごとの特性値を算出した。交通と土地利用の関係性という視点で得られた結果をまとめると、1)駅周辺において徒歩によるアクセス性の高い地域での開発が進む駅では利用者数の増加がみられる、2)特定の地域ではその地域自身もしくは周囲の地域との関連性における何らかの要因によって、その地域の社会的属性が影響を受けるメカニズムが存在する、 3)駅から離れたところでの開発は利用者数の増加への寄与は低い、ことである。