本研究は、神戸の三宮再開発を事例として、高齢者のフレイル対策を取り入れたウォーカブルなまちづくりを提案することを目的とする。三宮地区を訪れた197名を対象に、フレイルに陥っているかどうか、歩行ルート選択時に考慮した要素、選択したエリアでの歩数などを問うアンケート調査を実施した。その結果、前期高齢者では8.4%、後期高齢者では16.1%の回答者がフレイル該当者であることがわかった。歩行ルートを選択する際に最も重要な要素として「緑地」が挙げられ、体力に不安のある回答者にとっては歩行ルートの環境が重要であることが示唆された。休憩施設を重視する回答者は、より多くのウォーキングを行う傾向があり、休憩施設の設置が歩数を増加させることが示唆された。