2023 年 22 巻 2 号 p. 239-244
本研究では、コロナ禍における公園機能の検証を行うことを目的とする。対象とする期間は、2020年4月1日から2022年7月31日までの852日間とした。分析の視点として、1)広域空間レベルでのコロナ感染者数と公園面積との統計的関係性、2)個別の公園における利用者動向、の二つの視点から検証を行った。 BYMモデルを使った限りにおいては、商業業務面積に比べて公園面積の方がコロナ感染者数増加への影響が小さいと現れた。第 2 波から第 2 波と第 3 波の間では、パーク利用者が 2 倍近く増加していることが明らかになった。 特に千代田区の都市公園では、郊外からの利用者が増加。 これは、新型コロナウイルス感染症の終息時に従業員が一時的にオフィスに戻り、公園を利用して重要な業務を行ったためではないかと推測される。