2023 年 22 巻 3 号 p. 468-473
本研究は、COVID-19パンデミック蔓延下に、誰が都市緑地を利用し、それが都市住民の健康と幸福にどのように関連したかを明らかにすることを目的とする。東京都在住の成人4,126人の横断データを用いて、二項ロジスティック回帰分析を行った。その結果、都市緑地を利用した人は利用しなかった人に比べ、主観的ウェルビーイングと身体活動量が向上していた。また同時に、利用者の属性によって利用する都市緑地の種類が異なっていたこと、及び都市緑地の種類によって主観的ウェルビーイングと身体活動量との関係の度合いが異なっていたことが分かった。様々な人々が都市緑地にアクセスできるよう、多様な都市緑地が混在する住環境づくりが重要である。