都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
豊山町の町民討議会議に見る熟議民主主義と参加型まちづくりの融合する取り組みが実現する新たな価値の抽出と言語化
持続可能な世界に向けたまちづくりの再資源化の研究6
土肥 真人楠本 奈生木村 直紀
著者情報
研究報告書・技術報告書 フリー

2024 年 23 巻 1 号 p. 102-

詳細
抄録

本稿の目的は、社会の価値観の変化に対応した新しい価値をまちづくりに見出すことである。(シリーズ第6稿)本研究では、豊山町において熟議民主主義と住民参加型まちづくり双方の手法が融合した運営が行われる「町民討議会議」の事例を取り上げ、その実践者にインタビュー調査を行い、7つのまちづくりの新たな価値が同定された。「町民討議会議」への参加を通じ、豊山町民は、参加型まちづくりが前提とする住民と熟議民主主義が前提とする市民の両方を担い、ふるまっていると考えられる。熟議民主主義と参加型まちづくりが、両者の違いを乗り越えて、学び合い補い合う「町民討議会議」の実践は、地域に根付きながらグローバルな課題を解決するという回路が成立することを示している。

著者関連情報
© 日本都市計画学会
前の記事 次の記事
feedback
Top