2024 年 23 巻 3 号 p. 429-
都市における農への関心が高まる中、さまざまな民間企業がこの分野に参入している。本報告では、出光興産株式会社が運営する千葉県市原市にある空き地と上総更級公園の一部を活用した「クロノスファーム」を事例に、民間セクターが参画するコミュニティガーデンの可能性と課題について考察する。クロノスファームは、フィールドコーディネーターがサポートする会員制モデルを採用しており、初心者向けの体系的な活動を提供し、地域社会とのつながりと教育を重視している。調査では、特に参加者が教育や娯楽のメリットを評価し、公園内の農園に対して肯定的な認識を持っていることが示されました。この取り組みは主に子供を持つ家族を惹きつけ、個人の成長と地域社会への関与の機会を提供している。課題としては、持続可能な価格設定モデルの確立と調和のとれたコミュニティ醸成が挙げられる。