2005 年 3 巻 4 号 p. 106-113
本稿は、京都市における交通機関・施設を調査し,以下の結論を得た。1.京都市における視覚障害者の外出行動を過去(20年)にさかのぼって考察したが、それらが活発になってきていると結論するに至らないことが分かった。2.交通機関・施設の整備状況をみると、視覚障害者の外出の容易化を果たす環境までには程遠いことが分かった。3.視覚障害者への聞き取り調査から、ユニバーサルデザインを推進する過程では、障害者間や健常者との間における共存問題が先鋭化すると予想されていることが分かった。