都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
3 巻, 4 号
都市計画報告集
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 春日井市の事例より
    大橋 欣也, 竹内 伝史
    原稿種別: 研究論文
    2005 年3 巻4 号 p. 86-91
    発行日: 2005/04/05
    公開日: 2022/09/01
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    都市が膨張の圧力を失い、最近の都市計画ではコンパクトな街の形成が求められる。このような時代においては、市街化調整区域における住宅地の開発を抑制することが、いよいよ重要である。しかし、私有財産の自由が過度に重視されるわが国の憲法体制にあっては、このことの実行は依然として難しい。一方、 1992年に制度化された都市計画マスタープランは、制定に当っての法的手続きが決められていないので、規制力が弱いと一般に言われている。しかし、ここに紹介するのは、この都市計画マスタープランを適切に活用すれば、上述の市街化調整区域における開発を有効に阻止することができた事例である。愛知県の春日井市においては市民の緑地として構想していた民有林の住宅地開発を阻止し、里山として保存することに成功した。

  • 柳川市,近江八幡市,佐原市・潮来市を事例として
    山本 佳世子
    原稿種別: 研究論文
    2005 年3 巻4 号 p. 92-101
    発行日: 2005/04/05
    公開日: 2022/09/01
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    近年、河川や運河、堀、水路、湖沼や海洋などの水環境を活かしたまちづくりやこれらの水辺空間の整備、再生が注目されるようになり、全国各地においてそれぞれの地域の水に関する地域特性にもとづく様々な取り組みが積極的に推進されるようになった。このような取り組みの代表例として、大河川の流域、湖沼や海洋の周辺地域などの水の豊富な地域における水郷まちづくりや、都市地域における都市河川や運河、堀を利用した水都のまちづくりが挙げられる。そこで本稿では、以上で述べた視点から、特に水郷としての地域特性と水に関連した歴史・伝統を活かしたまちづくりを合わせて行っている事例を取り上げ、その特徴について把握することを目的とする。

  • 日本における社会基盤整備計画の理念の確立とその実現化に関する一考察
    森 忠彦
    原稿種別: 研究論文
    2005 年3 巻4 号 p. 98-101
    発行日: 2005/04/05
    公開日: 2022/09/01
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    21世紀を迎え、20世紀の負の遺産、不動産の再活性化を中心とした金融再生、小さな政府を目指した構造改革に重点を置いた経済再生、住宅建設の見直しと都市機能の新しい基盤整備を進める都市再生等に、官主導の計画の立案、実行が着々と進められている。 本文では、将来の都市基盤整備計画のあり方を検討するための第一ステップとして、過去の都市基盤整備計画に従事してきた公団の組織の変遷と社会の変化について紹介した。その手法として、1950年代から 10年毎に区切ることにより、その時代の社会状況、公団の組織の形態、都市基盤整備の内容を明確にすることを試み社会の変化と都市基盤整備計画の内容との関係を把握することができた。

  • 中島 将弘, 秋本 福雄
    原稿種別: 研究論文
    2005 年3 巻4 号 p. 102-105
    発行日: 2005/04/05
    公開日: 2022/09/01
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    相模原都市建設区画整理事業は新興工業都市建設事業の一つとして実施された。新興工業都市は、戦時体制下に、軍施設を中心とした地方発展、空襲による被害の緩和を目的に、全国に23ヶ所建設された。新興工業都市は、旧都市計画法第13条の公共団体による土地区画整理事業によって建設され、相模原の施行面積は、1,594haと全国最大である。本研究の目的は、相模原都市建設区画整理事業の、①事業計画案の特徴、②事業の進捗と成果を、神奈川県立公文書館に残された神奈川都市計画地方委員会の資料に基き、明らかにすることである。

  • 歩行空間の設計手法に関する基礎的研究
    金 應周, 上林 研二, 三輪 泰司
    原稿種別: 研究論文
    2005 年3 巻4 号 p. 106-113
    発行日: 2005/04/05
    公開日: 2022/09/01
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    本稿は、京都市における交通機関・施設を調査し,以下の結論を得た。1.京都市における視覚障害者の外出行動を過去(20年)にさかのぼって考察したが、それらが活発になってきていると結論するに至らないことが分かった。2.交通機関・施設の整備状況をみると、視覚障害者の外出の容易化を果たす環境までには程遠いことが分かった。3.視覚障害者への聞き取り調査から、ユニバーサルデザインを推進する過程では、障害者間や健常者との間における共存問題が先鋭化すると予想されていることが分かった。

  • 渡部 大輔, 阪田 知彦
    原稿種別: 研究論文
    2005 年3 巻4 号 p. 114-119
    発行日: 2005/04/05
    公開日: 2022/09/01
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    本稿は、都市空間解析における地理情報システム(Geographic Information System: GIS)の利便性の向上を目指して行っている研究のうち、図郭などで分断された道路ネットワークデータの自動結合に関する研究の報告である。地図データの整備・配布の面から見ると、未だ図郭線や行政界によって分割されていることが多い。そのため、あらかじめ図郭などの人為的な境界で分断されたデータを幾何学的に結合する処理が必要である。そこで本研究では,、図郭間の整合性を考慮したデータ種別・製品に関する調査・整理,図郭線や行政界といった人為的な境界によりファイル分割された道路ネットワークの分断状況の整理、分断状況の整理に基づく道路ネットワークデータの結合アルゴリズムについて述べる。

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