2008 年 6 巻 4 号 p. 117-122
本稿では,ネットワーク空間において,時間軸を考慮した立ち寄り型の最大フローカバー問題を構成する.具体的には,就業者が帰宅途中に一定時間施設に立ち寄ってサービスを受ける場面を想定し,立ち寄り可能者数を最大化するように,サービス提供場所とサービス開始時刻を同時に決定する問題を提案する.このモデルを東京近郊の鉄道網データに適用し,時空間的な立ち寄り易さを分析する.さらに,社会人が会社帰りに夜間大学院を利用する場面に応用し,いくつかの設定のもとで,最適なサービス開始時刻を求め,現状との比較分析を行う.