論文ID: S45070
本研究では,小学校の初任者教師のICT 活用に関する省察について,2020年度から小学校の初任者教師として勤務した教師A(第一著者)による省察の記録を基にした自己エスノグラフィーにより把握し,坂本(2007)の枠組に基づいて整理した.その結果,11カテゴリが生成された.教師A は,「個人での省察」において【ICT 活用による授業の力量不足の補填】などを省察し,「個人での省察」や先輩教師の指導による「協同的な省察」において【ICT を活用した授業の力量不足】などを省察していた.また,「協同的な省察」や,職員室でのICT 活用の話題による「日常的に埋め込まれた学習」において【ICT 活用の授業的な職場の雰囲気】などを省察していた.