韓国の土地適性評価(評価体系1)は、都市の外側に位置する「管理地域」を対象とする都市計画基礎調査である。その方法は、原則筆地を単位に各土地の特性を地形、周辺土地利用、立地の各側面から指標を用いて計測・点数化し、都市開発、農業生産又は自然保全に関する適性値を算出した上で、5等級に分類するものだ。韓国では、90年代の開発促進政策がもたらした都市地域の外側の乱開発問題に対処するため、2002年制定の国土計画法により従来の準都市地域と準農林地域を統合した「管理地域」をさらに3区分化する作業が行われたが、その基本となったのが土地適性評価である。本稿は、この制度の手法と理論を明らかにし、わが国の都市計画研究者に紹介するものである。