都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
フランスにおける地球温暖化対策の概況とイル・ド・フランス地域圏の土地利用・交通戦略
髙見 淳史原田 昇
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2009 年 8 巻 2 号 p. 54-58

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抄録

フランスは2050年までに1990年レベルの4分の1という温室効果ガス(GHG)排出削減目標の達成を目指し、各種の対策を進めつつある。本稿は、第一に、フランスの交通部門におけるGHG・CO2排出と地球温暖化対策の現況について概観した。第二に、イル・ド・フランス地域圏の新しい広域計画であるSDRIFに着目し、GHG排出削減の文脈における土地利用・交通戦略について述べた。自動車交通量の増大が市街地の郊外化と相俟って進んでいる傾向を鑑み、公共交通や非動力系交通環境の整備・改善と併せて、都市核や公共交通沿線に土地利用を集約するという戦略方針を整理するとともに、高密化地区や市街化地区などを25ha単位という詳細さで計画図上に特定している点を紹介した。

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© (c) 日本都市計画学会
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