都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
実証的適用を通じた都市施設周辺での人口増加を分析する制約付きランダマイゼーション・テストの特徴および限界の検証
増山 篤
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2010 年 9 巻 3 号 p. 86-92

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抄録

この論文の目的は、都市施設周辺での人口増加を分析する制約付きランダマイゼーション・テストを実際に利用し、その結果から、このテストの特徴と限界を明らかにすることである。第一に、複数のパラメータを用い、この検定が繰り返し実行されたとき、検定の多重性の問題に対して適切に対処されることを示した。第二に、このテストが、確証的分析の方法としてばかりでなく、探索的分析の方法としても利用しうることを示した。第三に、この検定において外生的に与えなくてはならないパラメータ値が多少前後したとしても、検定結果は比較的安定していることを示した。第四に、都市施設周辺で顕著な人口減少があったときには、妥当ではない分析結果をもたらしうることを示した。最後に、この論文内容をまとめ、今後の課題を述べた。

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