2025 年 42 巻 2 号 p. 197-200
背景:Marfan症候群(MFS)は胸郭変形を伴う拘束性換気障害を合併しやすく胸腹部大動脈瘤手術の術後呼吸不全リスクが増大する。耐術能が低いと予測された患者に二期的ハイブリッド手術と早期離床を組み合わせて術後良好な転帰が得られた1例を報告する。
症例:50歳代男性。MFSに伴う側彎症で高度拘束性換気障害があり、術前より在宅酸素療法、非侵襲的陽圧換気を使用していた。解離性胸腹部大動脈瘤(Crawford Ⅲ型)に対し腹部人工血管置換術とThoracic endovascular aortic repair(TEVAR)の二期的ハイブリッド手術を実施した。第一期手術後に呼吸機能低下を認めたが人工呼吸器下での歩行を含む早期離床を行い術後7日目に抜管した。第二期手術後も順調に回復した。
結語:重度拘束性換気障害を有するMFS患者に対し二期的ハイブリッド手術と早期離床を組み合わせた周術期管理が有効な選択肢となり得る。