理学療法学
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症例研究
CVAにおける運動麻痺の回復形態と脳の損傷部位との位置的関係について
太田 博士
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キーワード: 運動麻痺, 内包, CTスキャン
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1988 年 15 巻 1 号 p. 45-50

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抄録
片麻痺において運動麻痺の回復過程をみた場合多くの症例は下肢の方が上肢の回復より良好である。また上肢, 下肢においても遠位部の方が近位部に比較して回復過程が遅れるのが一般的である。これらの症例をCT像から脳の損傷部位を見た場合, 内包を中心とした病巣によるものが多い。しかし数多くの臨床症例を経験する中で上記の症例とは異なった逆の運動麻痺の回復過程を呈する5症例を経験した。これら逆の運動麻痺の回復過程を示す症例は脳の損傷部位と位置的な関係があるのではないか。以上の疑問点を解明すべく5症例をとおしてCT所見ならびに若干の文献的考察を加えて報告する。
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© 1988 公益社団法人 日本理学療法士協会
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