1988 年 15 巻 2 号 p. 201-207
急性期の運動プログラムとしては, その理論的背景(壊死心筋の治癒過程, 長期臥床の心への悪影響, 早期離床の安全性, 早期運動負荷の安全性)を述べた上で, 実際例として聖医大の急性期リハビリテーションプログラムを呈示した。次の退院時(低強度)運動負荷試験では, その先行研究を列挙するとともにその方法論ならびに意義を述べた。最後の慢性期の運動プログラムでは, その効果を簡単に述べるとともに, 慢性期の比較的早期の運動プログラムの実際例として聖医大の外来プログラムを呈示した。本邦における心臓リハビリテーションは, ハード・ソフトの両面において今後の発展が望まれる分野であり, 我々PTもそれに対応する体制作りが急がれるようになると思われる。