理学療法学
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脛骨大腿関節のバイオメカニクス
福井 勉入谷 誠山崎 勉藤下 彰彦森 雄二郎
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1988 年 15 巻 3 号 p. 231-234

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抄録
椅座位での大腿四頭筋の静的筋力を側面レ線像から求めたパラメータによるシミュレーションから, 動的筋力をレ線シネカメラ撮影により求めた。レバーアームは伸展時ほど大きくなり, 整形外科における研究で良く用いられるInstant center法により求めた結果とほぼ一致した。無負荷時の脛骨大腿関節の圧迫力作用方向は, ほぽ下腿長軸に一致していた。負荷時の脛骨大腿関節の圧迫力作用線方向は, 下腿長軸よりも後方に落ちるため, 半月板に対して, 剪力として働き, 半月板損傷等への考慮などが必要であると考えられた。下腿遠位への負荷は無負荷時と比較し非常に大きな筋力を必要とした。本研究の場合, MMT3^-にはMMT3の約7割の筋力が必要であった。
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© 1988 公益社団法人 日本理学療法士協会
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