理学療法学
Online ISSN : 2189-602X
Print ISSN : 0289-3770
ISSN-L : 0289-3770
報告
収縮強さと電気刺激強度が母指筋のSilent Periodに与える影響
木山 喬博岩月 宏泰室賀 辰夫猪田 邦雄坂口 勇人苗村 美樹青木 賢次
著者情報
ジャーナル フリー

1989 年 16 巻 4 号 p. 253-260

詳細
抄録
電気刺激強度を一定にして筋出力を変えた場合と,筋出力を一定値に保持して電気刺激強度を変化させた場合の母指球筋のSilent Period(SP)への影響を知るため,実験を行い以下の結果を得た。1)健常者のSPは100〜120msで,諸家の報告値100msと大差は無かった。2)SPの潜時は筋出力を増加した場合には21msの短縮を示し,電気刺激を強くすると21.4msの延長を示した。3)SPの潜時を規定する因子として,諸家が推測する末梢受容器の関与以外に,αやγ運動神経の関与を含めた筋肉自身の収縮・弛緩などの動的な物理的性質の影響も無視できないことを窺わせた。
著者関連情報
© 1989 公益社団法人 日本理学療法士協会
前の記事 次の記事
feedback
Top